Vol.11 A様邸
静かな海辺の町で、360度好きなモノに囲まれた暮らし
「家に居る時間が楽しくなりました」
福岡市のマリンレジャーのメッカ・海の中道と志賀島の中間にある、カリフォルニアヴィレッジUMINAKA。自然豊かで人は優しく、夜は静かなこの町に誕生したサーファーズハウスの住人は、サーファーとダイバーの素敵なご夫妻。ふたりのこれまでとこれからの人生に寄り添って創り上げた空間では、大きなサーフボードも、容姿端麗な観葉植物たちも、おしゃれな家具や雑貨も「最高の居場所を見つけたよ!」と喜んでいるかのよう。一戸建て注文住宅でしか実現できないオリジナリティにあふれていました。
「朝起きて、まず海を見に行く
そんな一日の始まりが幸せです」
まず、玄関を開けると2m90㎝のサーフボードを収納するスペース。「最初は建売住宅やマンションも検討しましたが、この天井高を確保した物件が無くて。注文住宅一択になりました」とAさんは語ります。ご主人のサーファー歴は30年、奥さまはスキューバダイビング歴15年(サーファー歴3年)!そんなふたりがカリフォルニアヴィレッジのロケーションに惹かれたのは、とても自然なことでした。
「朝起きたら朝食の前にぶらっと波の様子を見に行って、それから仕事に出かけたりしています。時間があるとき、気が向いたときにすぐ海に行ける日常って、最高ですよ」とのこと。
家からウェットスーツを着て出かけ、海から上がったらそのまま帰宅し、カバードポーチ横のシャワーで砂を流して家へ…。まるで《プライベートな海の家》のような使い方ができるのもサーファーズハウスの特徴です。
「工務店任せにせず、要望はしっかり伝えました」
妥協の無いハイクオリティな“ナチュラル”
サーフボードの置き場は、リビングのスケルトン階段の下にもう1ヶ所。階段とボード置き場は沖縄産の可愛らしい花ブロックで仕切られています。解放感いっぱいのLDKは吹き抜け上部の窓からも陽光が射し込み、天気のいい日は冬でもほんのり暖かくて快適。このリビングの「ソファの上」が、ご主人が“家の中で一番好きな場所”なのだそう。窓の外はカバードポーチ越しに緑と青空、室内に目を向けるとお気に入りのランプや絵画、フィギュア、観葉植物、そして天井を見上げると無垢の見せ梁。「どこを向いても好きなモノが視界に入るから、ここに座っていると心が満たされるんです」とお話してくれました。
見せ梁をあえてホワイトで塗装しなかったのは、Aさんのアイディアです。天然木の木目や節、色合いをそのまま残すことで、カジュアルすぎない落ち着いた雰囲気になりました。また、キッチンカウンターにも無垢板を、テレビ台背面の壁には弊社社長がカリフォルニアから買い付けてきた本場の無垢板を使用。キッチンの壁には本物のタイルを使い、キラキラした輝きを持たせました。これらの資材はすべてAさまと福遼建設スタッフが一緒に考え、協議して決定したもの。妥協という概念の無い完璧な仕様になりました。
目指したのは、好きなモノが映える空間
次の目標は花と野菜を育てること
スケルトン階段で2階へ上がると、書類棚とデスクのあるサービスルームが。外の光と風を感じながら仕事ができる、“オープンな書斎”といったところでしょうか。そして、その奥に洋室が2部屋。主寝室はクラシックブルー、敷き畳を置いた洋室はターコイズブルーと、壁の一面だけにアクセントカラーを配し、他はシンプルなホワイトで品良くコーディネート。室内に飾られている流木や貝、シーグラスはすべて、奥さまが海で拾ってきたものなのだそう!他にも、この家にある雑貨や家具、アンティークなランプや照明器具は、新居に合わせて新調したものではなくもともと所有していたものがほとんど。「今まで集めてきた“好きなモノ”が映える家にしたい」というふたりの希望が、見事にカタチになりました。
「これからやりたい事は、アメリカンフェンス横の花壇にチューリップとひまわりの花、裏の畑にはサニーレタスとブロッコリーを育てること。気候が良くなったら(取材当時は1月)職場の人やサーファー仲間を招いてカバードポーチでBBQパーティをすること」とAさん。
ラップサイディングの「白」と空の「青」にひまわりの「黄色」が映える季節に、ぜひもう一度訪れてみたくなりました。